オリガミ ヲ キリガミ オカルティー(総合)

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色気 = 闇 = 病み

Youtubeを開いた時のこと、なぜか『あなたへのおすすめ動画』にBUCK-TICK(バクチク)のMVが。

BUCK-TICKの存在は知ってるけれど1曲ぐらいしか知らないし、今でも活動されているのは何となく知ってたけれど…。ふむ。本当に今でも元気に活動されてたんだなー。ぐらいの感じで。

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んで、なんとなく新しいめのMV「BABEL」を観てみました。この頃すでにメンバーの方々は50を過ぎておられたとかで、いくつになっても変わらずゴリゴリやってる姿を拝見して、なんか良いなぁ~と。バンドって(当時は特に)若気の至りってイメージで、2~3年やったら解散っ!みたいな感じに思ってましたが、おっちゃんになることで音楽性がまるくなるということもなく、むしろ昔より尖ってこうやって頑張ってる。すばらしい。(結婚されたメンバーの方々はプライベートでは満点パパなんだとかで(笑))

 その流れでいくつかのBUCK-TICKのMVを観てみました。

そして、コメント欄には「色っぽい」という言葉がいくつも見られることに気付きました。ふむ、たしかにエロいとかそういう方向ではなく、えもいわれぬ色気があるな・と。

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昔のBUCK-TICKの楽曲ってポップスだし声も可愛いのに、不思議とダーク系の色香があるし。

BUCK-TICK / 「スピード」

 思うんですけど、

女の人ってちょっと露出が高くなったりそういう化粧やファッションをするだけで容易に「色気」って出せるじゃないですか。荒っぽい言い方をすれば、「容易にやれそうな女」を演じればすぐに色っぽいと思わせることができる

ところが、

では男の人も容易にやりそうな男(チャラ男?)を演じれば色っぽくなるのか、性的匂いがプンプンしていれば色っぽいと思われるのか、というとそうでもない。むしろギラついた感じが出過ぎるとドン引かれてしまう(笑)

では、男の色香とはいったいどうあれば醸し出されるのか…?

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 などなど、MVを観ながら考えてしまいました。BUCK-TICKの櫻井さんがイケメンだから色っぽく見えるのだ!という見方もできますが、ならばなぜ、俳優やモデルでも「色気」のある男性は少ないのか?(むしろ俳優はイケメンじゃないほうが色香があったりするし)

 

そうそう、そういえば、

 バンドマンってなぜか色気のある人が多いですよね。とくにイケメンじゃなくても何か特定の女性を吸い寄せるものがあったりする(笑)

「昔は良かった」という言い方はしたくないけれど、色気という面ではバンドブーム時代に登場した荒削りな、それでいてオリジナリティのあったバンドマンの面々はけっこう色っぽかったのではないかと。

 

ちょっと昔の色気(魅力)のあるバンドを掘り起こしてみたくなりました。

 

SOFT BALLET 08/11 EGO DANCE

 SOFT BALLET(ソフトバレエ)。いま改めて聴いても楽曲の個性が色あせてなくてすごい。ちょっとアンダーグラウンドな世界を垣間見たような気持ちにさせる、闇系の色香があるのではないかと。(当時、キーボードの人を女性だと思っていましたが、メンバーは全員男性でした(笑))

 

 作家の中村うさぎさんが「闇は病みだ。病みは色気だ」というようなことを書いておられましたが、たしかに病んだ感じの闇系のものには、健康的な世界には無い昏い色香が存在してますね。

 うろ覚えですが、ルネサンス時代ぐらい?のイタリアの人物で、地獄を見て帰ってきたという人がいて、いろんな種類の地獄があったんだけど、その中に延々と戦争し続けている人たちの地獄があった、と。

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そこの人たちは二つの軍団に分かれて戦争してるんだけれど、それぞれの軍の先頭にひときわ悪のオーラの強いリーダーがいて、その姿は悪が極まるあまり、美しく魅力的に見えた・と説明していたのが印象的でした。古今東西を問わず、悪はなぜかある種の魅力があるようです。

 

話は脱線しましたが、

ダークな雰囲気と低い声が魅力だったZI:KILL(ジキル)も、なかなかに病んだ色気があったように思います。特にこのLONELYは救いようのない暗さが際立ちます(笑)

ZI:KILL- LONELY

 ある日、クラスメイトがどよぉ~んと落ち込んだ様子で登校してきたので「どうしたん?」と聞くと、「昨日ZI:KILLのMVを(テレビで)観てたら、♫気がつけば独りきりの俺が居たぁあああ‼♪って叫んでた…↓↓↓」と(笑)。思春期の敏感な少女がZI:KILLのLONELYを聴いて限りなく薄暗くなったんですね。今ならBPOとかにいちゃもんをつけられて放送を規制されてしまうかもしれません(笑)

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自分のまわりに薄暗い人や闇系の人がいたら困りますが、芸術を表現する世界では別です(遠目ではいい)。それは得がたい魅力や色香となって我々を楽しませ、また美に陶酔させてくれます✨⭐️ 時代を越えて、一定の闇(病み)系の表現に魅かれる人は居ますね。

ハリウッドで悪役ばかり演じていた早川雪州さんにも固定ファンが居たそうですしね。

今は社会があまりそういうものを望んでいないのか(?)、

ダーク系の不健康な色香を放つ有名人が少なくなっちゃって残念です。

X Japan - Vanishing Love

 X Japan のインディーズ時代の、黒く凶暴な世界も秀逸。デビュー前にもかかわらず完成度がすごいです。

 

そうそう、バンドからは脱線しますが

オーブリー・ビアズリーは不健康な魅力MAXで良いですね。たまに画集を開いてみては、その芸術性に感銘を受けます。

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この邪悪な表情と不吉な雰囲気(笑) 美しく心地の良い物を観ることも大切ですが、やはりたまにはこういった禍々しくも美しいものに陶酔する時間も必要です(?)。

 

美しく、どこか邪悪な雰囲気を漂わせるアラバスタもお気に入りです。

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華麗なる貴族の世界もアラバスタにかかるとどこか悪魔的で厭らしい世界観に(笑) でもただきれいな世界の表現よりもドロドロとした色気がわき上がって魅力的になるので不思議です。

 

現在活躍されている山本タカトさん。書店でヴァンパイアシリーズを見たとき、一目惚れして本を購入しました。

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 ビアズリーが進化して日本の耽美な漫画の世界と合体したようで素晴らしい。

 

ビアズリー、アラバスタ、山本タカトさん、それぞれのアーティストの描く人物の禍々しい表情よ(笑)

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 闇系アートの色気はなんかクセになります。

 

じゃあなんだ、結局男の色気は闇(病み)なのか?と。

まあある意味そうなのかもしれない。芸術の表現としてはアリだと思います。ただ、本当に私生活でも闇に染まって病んだ人は人生が瓦解してるし、バンドも解散になってますね…。きっと、ちゃんと闇をイメージとしてコントロールできてこそ「色気の表現」なんですよ。

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まとまりのない話になりましたが、この記事をまとめている時に流していたカール・オルフカルミナ・ブラーナの悪魔的な音楽が、記事の内容や画像にピッタリでした。

演じたり表現したりする人で、「色気や黒い魅力ってどうやったら出せるんだろう?」と悩んでいる方が居られましたら、カルミナ・ブラーナ」を聴きながらビアズリーを鑑賞し、その黒い美に酔いしれると良いかもしれません・・・

 

今また、 貴重な黒い色気を表現する人がドーンと現れてきてくれることを楽しみにしています(?) 色気のある男性は得がたい存在だからなぁ~。

 ヒエロニムス・ボッスの絵画も人間のアカン部分炸裂で、闇系ながら笑えます↓

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