オリガミ ヲ キリガミ オカルティー(総合)

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①GUCCIマジですか… クール ⇒ ダサ系 へ衝撃変化

2017年のこと。信じられない記事を見つけてしまいました。

Gucciからうちわが発売されました。28,080円」

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「ダサッ!これマジでGUCCIなの?」「これで2万8千円とか、高ッ!」

世間はざわつきました。本当に日本語で「グッチ」という文字がベタッとうちわにプリントされています。百均で売っていても買わないであろう酷いデザインにあ然…

 

それだけではありません。

翌年の2018年のことです。

GUCCIからビバ!バレーボールとのコラボニットが登場」

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 な、な、なんと、コテコテのきらり瞳・レトロ少女漫画キャラクターのニットが、あのGUCCIから発売されたと?あの、ニューヨークのクールなハイブランドGUCCIがダサいうちわやニットを?

こ・これがGUCCIですと?おかしいおかしい、ヴィレッジヴァンガードの間違いでしょ?

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怪しい肌色のリュックサックなんか思いっきりひらがなで『つづく』とか書いてあって、どんなファッション上級者も寄せ付けない孤高のダサさではないですか。

 そして

今年も驚きの商品が発売される…

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 思いっきりカタカナで『グッチ』とプリントされたウォッチ。お値段25万3千円也…

・・・・・・。

(ㅇㅁㅇ;) 

おかしい・・・。

 私の知っているのは90年代のGUCCI。シンプルでクールなカッコよさで世界中から愛されていたあのハイブランドが・・・

この20年の間、GUCCIにいったい何があったのか?(まあ私はGUCCIの消しゴムひとつ持ってませんが)

f:id:syandery:20200709142841j:plain(認識しているGUCCIと違いすぎて頭で整理できない…)

 

とりあえず

自分の認識している時代のGUCCIから、年代順に追っていこうと思います。(GUCCIリゾートやヤングラインなど、他のラインも混ざってるかもしれません。シーズンも前年の秋冬から翌年の春夏にまたいでいるので、年代分けがやや曖昧なところもあります)

 *・・・・・・・・・・・・・・・*・・・・・・・・・・・・・・・*

 

●1993年当時、世をにぎわせていたスーパーモデルたちがランウェイを闊歩する、高級感あふれるCUCCI。大人の女のセンスいいブランドの印象でした。

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●1994年キャンペーン起用モデルも若い新人モデルに一新し、フレッシュに若返ったGUCCI。高級皮製品から軽くクールに艶めくサテンにシフト。

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●1995年ますますクールに、カッコよく…夜のNYを闊歩する美しき成功者のように。「これがGUCCI」さながら。

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●1996年限りなくシンプルで美しい造形はファッション界でも話題になっていたように思います。ファッション誌の表紙や内容に、この年のGUCCIのドレスがかなり見られた記憶。とにかくすごくカッコよかった・・・

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●1997年手強く反射するピンヒールと、大胆に開いたカットを遮る細いストリング。クールで手強くカッコイイ。これぞGUCCIの世界よと、世界もしびれていたに違いなひ…。メイクもセンス良かったです。

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●1998年世の不況はファッション界にも重苦しい影響を与えていたように思います。全体的に表現されるものが96~97年辺りから暗く退廃的になったのです。GUCCIもやや保守的なシルエットになりながらも、小物にクリスタルガラスをあしらうなど、暗い雰囲気に抵抗していたように思います。

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●1999年伝統の形と高級革製品をストロングな雰囲気で打ち出しつつも、

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皮革製品を繊細でフェミニンなレースと組み合わせたり、新しい艶感を提案するなど、GUCCIが柔と剛、軽と重のコントラストにシフトしていった年のように感じました。

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●2000年キャンペーンモデルに健康的なブラジリアンが登場したのを見て、夜の雰囲気の強かったGUCCIが強い日差しの下に現れたような、不思議な気分になった記憶。ミレニアムイヤーを変化の年とした意気込みだったのかも知れません。

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しかし青いヘビ柄やクリスタルガラスのドレスなど、夜のGUCCI感も健在。

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 私の覚えのあるGUCCIはこの辺りぐらいまでです。以降は画像を見た感想です。

 

●2001年キャンペーンモデルのポーズは若く躍動していて、これまでの大人の高級感から、やや若いカジュアルに路線変更があったように見えます。

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ビシッとキマッたスーツスタイルの多かったメンズの広告もジーンズでカジュアルに。

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●2002年新しい潮流だった可愛い系モデル。その代表的存在のナタリアを広告に起用。しかし、これまでのソリッドな雰囲気も失わず。GUCCIも『カワイイ』への時代の流れに少しずつ迎合していったのかも知れません。

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スポーティーで健康的なものから、凝ったテクニックのもの、妖しげなゴシック調のドレスまで幅広くなった印象です。

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●2003年ペールオレンジや淡いピンクなど、女性らしい甘い色がキャンペーンに登場しています。時代は〈手強く強いいい女〉から〈甘く愛らしい少女風〉へとGUCCIを変化させていったようです。長年デザイナーを務めていたトム・フォードのデザインは、この年が最後になったようです。

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●2004年、1990年からGUCCIのデザインを担ってきたトム・フォードが辞任し、レディース、メンズ共に新しいデザイナーが就任した年のようです。これを見たかぎりでは、トム・フォードのシンプルでクールな価値観を受け継いでいるように見えます。

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●2005年翌年もGUCCIのイメージを裏切らないソリッドな雰囲気のデザインがカッコいい。この年からまたデザイナーが変わり、レディースウェアはフリーダ・ジャンニーニが就任したようです。

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と同時に、

2000年から沸き起こった新しい潮流『カワイイ』の波に、ついにグッチも篭絡したのか…と思わせるビジュアルも。日本の幼くスイートな『カワイイ』はどんどん輸出され、方向性を失い退廃的になっていた世界のファッション界を甘い少女の雰囲気にふわふわと変えて行ったのでした。

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●2006年明るいゴールドのドレスで女神のようにまばゆい女性像が打ち出されています。アッパークラスの女性にふさわしいGUCCIらしさも感じますが、妖しく黒く艶めいていた、以前のGUCCIとはもう違うのだとも感じるのです。

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同年の広告。甘く、少しノスタルジックなドレス。これまでとは完全に違う方向のGUCCIが始まる予感を覚えます。レディース、メンズ共にデザイナーはフリーダ・ジャンニーニに。

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 とはいえ、

まだあの「ぐっちロゴのうちわ」「つづくのリュック」の気配はみじんも感じられません。甘く、やわらかくなっても、エレガントで高級感ただようGUCCIです。

 

さらに2007年に続きます ⇒