藤田真央さんのリサイタルを観に行って② 新世代の天才というもの
前記事の↓
のつづきです。
季節の変わり目病でくたばっていたり、畑の収穫物などに気を取られているうちに、演奏を聴いたあの日から時間が経ってきちゃったので、記憶が薄れる前に早く感想を書こうと思います(汗)
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まず、
藤田真央さんの演奏で驚いたことは、気取るでもなく気負うでもなく「どぉもぉ~」(^ω^)てくてく。といった感じで登場し、ピアノにすえられたイスに座ったと思ったら、その瞬間、精神集中タイムも深呼吸も無く、パッと弾き始められたこと。
(演奏中は撮影禁止ですので、Youtubeの動画から藤田さんの画像を代用させていただいてます)
その様はまるで、おうちのピアノで「さあ練習しよっと!」ぐらいの超自然体!すごいメンタルです。
もちろん練習とは違う緊張感は感じてらっしゃるはずなのですが、でもこちらが見ていて苦しいような種類の緊張感ではなく、「じゃあやりますね」的な感じ?上手く説明できてないかな。尖った硬いオーラじゃなくて、丸っこい自然物みたいなオーラとえば良いかな。
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この様を見て思い出したのが、フィギュアスケートの紀平梨花さんです。いつもニッコリほっこりと感情が安定していて、大きな大会でも割とフラットで安定したメンタルで挑める(安定した演技も出来る)新世代の天才・・・
たまたまTVで観た紀平さんの『大会前に映っていた紀平さんの靴下がありえない!』というのがありまして、
なんでも、靴下はスケートのコンディションを左右する大切な要素なんだとかで、選手の方々は「この厚さの靴下じゃないとすべれない!」「ここのメーカーじゃないと絶対ダメ!」というこだわりがそれぞれにあるそうなのです。
ところが、
紀平さんのこのなんちゃって上履きデザインのおちゃらけた靴下(笑)に本田武史さんもあ然。
こだわりは無いのかという問いに、いつものニコニコ顔で何でも大丈夫です♪みたいな返しをされていた記憶。「~~じゃないと」とか「~~~でなければならない」という制限を自分にインプットしちゃってないんですよね。軽く明るいまさに自然体・新世代の天才。
私など古い人間なので、その世界のトップを目指す人たちなんて血ヘド吐きながらビシッバシッ・これが天才の影の努力よと、ガラスの仮面の月影先生とマヤみたいな深刻で厳しい世界を思い浮かべてしまうのですが…
これはもはや昭和の残照・・・
平成を経て今や令和の時代。各分野から出現している新世代の天才たちは、血ヘドと深刻さの重い波動とはまた違う、軽やかで明るい波動をもってして世界へ打って出ているのであった・・・(うらやましかぁ~)
藤田真央さんも令和の時代を思わせる新しい天才なのでした。
そういえばコンサート中でも笑顔が多いですね。チャイコフスキーコンクールでは演奏途中、ピアノにゴミ?が付いているのを見つけ、そ~~っとそれを取って床に落とすという、超緊張シーンではありえない平常心ぶりを発揮されておられました。
(国際大会でも平常心、おそろしい子!)
スポーツ、音楽、研究職etc,,, これからの世代を育てる指導者の方々は、「~~しなければならない!」「~~は~~でなければダメだ!」というこれまでの育成成功例や価値観を、時には手放す必要があるかもしれません。
おそらく、これから増えるであろう波動の軽やかで明るいタイプの天才児は、従来の重苦しい?波動の指導では潰れてしまうかも知れません(若くても昭和風スポ根指導が向いている子も居るでしょうが)。
自分は個人的にオカルティーが好きなので、未来観も「おそらく従来の物質主義から、物質と見えないものとの融合に移行していくだろう」という考えでいます。軽やかな精神の新しいタイプの天才の出現も、それらの始まりだろうと捉えています。
日本人は元々、見えないものを生活や日常に落とすことが得意な民族だと私は思っていますので、各分野で上手に物質&非物質世界を融合させて指導できる人が現れれば、有能な天才をかなり世界に排出できるのではないかと睨んでいます✨⭐️
(これからの指導者の方々はオカルティーを勉強して下さい)
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話は戻りまして、
イスに腰かけた藤田さんは迷いなくサッと演奏に入り、たちまち集中モードに入られたのでした。集中力すごいわ~。ご本人も「リサイタルでは緊張しますか」という質問に、緊張はあるけれど音の響きなどを注視しているうちに集中して、あっという間に終わるのだと話しておられた覚え。
上手くやろうとか見せようとかそっちじゃなくて、「どんなふうにひとつひとつの音を出そう?」の積み重ねでいつの間にか集中されるんですね。
緊張とは、人の目を意識するから生じるもので、自分のこなすことひとつひとつに意識を集中していれば、緊張の海にとらわれることはない…のかも知れませんね。
私なんか正直、自分が演奏するわけでもないのに、藤田さんのリサイタルの日が近づいてくると緊張しましたもん(笑) いったい私が誰の目を気にして緊張するのやら(笑)
そういえば、
ショパンコンクールで緊張のあまり倒れてしまった出場者が居たと聞きましたが、私も人の目が集中するところなんかで演奏しなければいけない場になったらそうなっちゃいそう… ニートなんか人の目にふれない生活ですからね( ´~` )
人の目が、耳が、自分ひとりの身に集まるガクブル必至の場で、自身の創造する世界に集中できる藤田真央さん若干21才、すごいわぁ~(尊敬)。
(その藤田さんの様子を話したら、父は「松江は田舎やから緊張せえへんのや!」と勝手に分析してたけど、それは無いやろぉ~~(笑))
それにしても、
いつもyoutubeで演奏を聴いていたので、藤田さんの奏でる生の音を聴くのは初めてだったのですが、それで一番びっくりしたのはパワーでした。
ニコニコと白ポチャで可愛いイメージのあった藤田さん(失礼!)からは想像できなかったパワフルな音に「えええ?何か特殊なピアノで演奏されてるの?」と、演奏終了後、ピアノのメーカーを確かめに舞台の方へ降りて見たぐらい、ゴォーーーン‼と会場いっぱいに響く大音響だったのです。
ちなみにピアノのメーカーは、おそらく世界でも過半数以上のホールがこのピアノであろうという最も人気のあるスタインウェイでした。
前に同じここのホールで演奏された奥井紫麻さんも同じピアノで演奏されたはず。
それなのにこのビックリするほどの音量。
これが男性ピアニストの演奏する音なのか…そういえば、なぜか私は女性の演奏するピアノばかりを聴いていて、男性の奏でる生ピアノ演奏を初めて聴いたかも知れません…
私はふと思い出しました。
なぜ、ピアノ人口は圧倒的に女性の方が多いのに、コンクールで優勝する(とか上位に入る)のは男性の方が多いのか問題を。
そして誰かがこう答えました。
「それは男性の方が力があるからだ」と。「やはりコンクールなどで比較されると、力強い演奏をする人の方が有利なのだ」と…
ちょっと長くなってきちゃったので、これらのことについては次に書き記したいと思います ⇒ ③につづく
それにしても『ガラスの仮面』、名作と言われるだけにグングン読み進めてしまう面白さですわ。良いものに時代は関係ありませんね。