人間万事塞翁が馬② しょうがなくスケートしてたら
浅田真央さんのサンクスツアーが延期になっていたことを知らずにスケートリンクへ行ってしまい、ショック。周りは田んぼで何もないし、スケートでもしてから帰ろうと。
スケートは観るものだったので、自分で滑ってみるのはか~なり久しぶりです。前に行ったのも、リンクのチケットをもらって1回行っただけです。
(レッグウォーマーがかさばってスケート靴のひもが足りない感じ…)
日曜日ながらリンクはそんなに混んでいませんでした。
とりあえず私は超初心者なので、リンクサイドでつかまり歩きすることにしてみました。
そうそう、リンクに入る瞬間が一番危ないんですよね。近所の奥さんも姪っ子も、リンクに入った瞬間にひっくり返って骨折したと聞きました。素人がリンクに入る瞬間というのはとても危ないらしい。救急車で運ばれたくないので、めっちゃ慎重にリンクに入りました。
リンクサイドにつかまり歩きしようと思ってたのですが、リンクサイドに手を触れた瞬間、冷蔵庫の奥に入れっぱなしだった小鉢みたいにめっちゃ冷たかったので、つかまり歩きすることはやめました(笑)
めっちゃのろのろフラフラとリンクの端を一人で滑っていました。リンクの端はのろのろ滑る素人、もうちょっと内側は慣れてきてやや速く滑れる人たちが滑っていました。
「今日中にもうちょっと内側を滑れるようになれるかなぁ~?」
少し目標ができました。
リンクの真ん中はちびっ子たちのスケート教室をやっていました。
服にキラキラの付いた小学校低学年ぐらいの少女が、シャーーッとこなれた感じで横切っていき、片足を高く上げてクルクル~~~っとスピンしました。
(こんな形のやつ)
ぉお~~、さすが、キラキラした服を着てる少女は違うわ。あの子はきっと選手を目指しているに違いない。
ところで、映画館で目が動きについて行けず気分が悪くなるほど動体視力の悪い私なのですが、テレビで観てもリアルで見ても、スピンがどうやってなされているのか全然わかりません。足とかどうなってるんだろう?
ちょっと内側を滑っている速い人たちを見てみました。
ガサガサと荒い動きながら、果敢にスピードを上げて滑っているのはたいてい若い男の人でした。すごくスピードを上げているので上手いのかな?と思いきや、けっこう転倒している(笑) 基礎をとばして新しいことをしたがる傾向は、やはり男の人に多いようです。
目の前を滑っていた青年の、ズボンの後ろポケットからお札が飛び出していて、今にも落っこちそうになっているのが見えました。
「お兄さん、ポケットからお金落ちそうになってるよ」
と話しかけたら、
え、これ?という感じで後ろポケットからお札をつかみだす。
よく見たらそれはスマホでした。
リアルなお札柄プリントのスマホケースでした・・・
紛らわしいんだよッ!(笑)
リンクを回っているうちに、レッグウォーマーに忖度してゆるく結んだスケート靴のひものグラグラ具合が気になってきました。やはりしっかり結んでおかねばならなかったのです。
ひもを結び直そうとリンクの出口に近づいた時、真正面に『初心者専用リンク』の看板の文字が見えました。あ、しまった、初心者はあちらでしばらく滑って上手くなってから、大きなリンクに入らねばならなかったのですね…
靴ひもを結び直し、改めて初心者専用リンクに入ったら、めっちゃくちゃ氷がボコボコで滑りにくいことこの上なかったです…。すぐに初心者リンクを出て、大きいほうのリンクへ入りました。(むしろあのボコボコの上で滑れる人の方が上手いわ)
リンクを何周か滑っているうちに少し気持ちに余裕ができ(?)、私はやはり速く滑ることよりもきれいに滑れるようになりたいな・と、気持ちが変わってきました。リンクの端で滑っている超初心者たちのなかで一番きれいに滑れるようになることが目標になりました(個性の発露)。
私が思うには、
初心者ゆえについ、安定感を求めてがに股というか、脚を開いたままガサガサと氷をけって前に進もうとしてしまうのですが、それが「漕ぐ」と言われる良くないフォームなのではないか?
ここはあえて平均台ぐらいの幅のところを、足をなるべく平行にして進むつもりで滑ってみてはどうだろう?足は真っ直ぐ平行にしたつもりでも、どうせやや外向きになっているのだから、勝手に足はやや斜め前にスーーっと進むはず。実は、足を開いた状態でガサガサ進むよりも、綺麗かつ楽に進めるのでは?
と思い、なるべくストレートのラインを意識して滑ってみました。(浅田真央さんもスケーティングの改善のために、外側に足を軽く押すだけで進めるようにされていたという話だし…)
⇧
結局誰かに見てもらってるわけでもなし、滑りがきれいになったかどうかとか分かりませんでしたが、足を開いた状態で進むよりも、なるべく閉じた状態で進む方が無駄な力を使わずに進めるような気がしました。まる。
(リンクを囲むアクリルのめちゃ高いところにまで傷がついていました。いったいどれだけ高くジャンプしてぶつかればこんなに高いところに傷がつけられるのでしょう?)
1時間ほど滑っていたでしょうか、
お客さんが少なく、すれちがう面子が限られているということもあり、周りの人の上達具合も見えてきました。
だいたい上手くならない人の傾向として、
○手をつないで滑っている人
○スカートで来ている人
という感じがしました。
ん?
そもそも上手くなることが目的じゃなくて、可愛い自分をアピールするためだからむしろ上手くなっちゃいけない…とか、そっち…?
考えながら私も途中で冷静になりました。
そうそう。一緒に来た彼よりも早く上手くなる女ほど可愛くないものはありません(笑)
(え~ん出来な~い♡ 俺が教えてあげるよ)
いつまでたっても上手くならず、手を引いてもらう女こそ「愛され系」なのです。そうそう、思い出しました。
可愛さよりもがっつり活動する気満々のスタイルを選び、気付けば自分のやりたいことに1人で夢中になり、あ、そういえばそっちはどう?みたいな、相手を必要としない系の女は『君はひとりで生きていけるタイプだね…』とドン引かれる「モテない系」の典型です。はい、私のことです。
さて、
途中、製氷タイムになりリンク外のベンチに座りました。隣に白髪の男性が座りました。リンクの中央でちびっこを指導していた先生です。プロっぽいカバーをスケート靴の刃の部分に取り付けておられました。そういえばフィギュアスケートの選手も演技が終わりリンクを出たところでこんなカバーを付けておられるな。
「それ、何ていう名前なんですか?」
「え、え、え、こ、これですか・・・???(困惑)」
大阪とかだと知らん人が普通に話しかけるとかバシバシにあるんですけど、山陰ではそういうことはあまりないみたいで、関西人気分でふと話しかけるとよくきょどられてしまいます。
「エッジカバーといいます」
めっちゃそのままの名称でした(笑)
先生は親切にカバーを外して、また取り付けて見せて下さいました。
「それって何でしてるんですか?」
「床に小さな砂粒が落ちていることがあるんで、そういうのを踏むと(エッジが)傷つくので」
ああ~なるほど、私はどちらかというと床の方がスケート靴の鋭い部分で傷ついてしまうからカバーをしておられるのかと思っていましたが、逆だったんですね~。ちょっとした砂粒を踏むだけでも傷むほど、スケート靴は繊細なんですね。
こういうのは実際にやっている人に聞いてみなければわからないことです。しみじみ。
で、
製氷が20分ぐらいかかるとかで、先生にいっぱい質問しました(迷惑!(笑))
フィギュアスケートのリアルをたくさん聞けたかもしれません。
③につづく ⇒