人間万事塞翁が馬③ すごく満足してしまった
『②』のつづきです⇩
リンクの製氷タイムでお隣に座られたフィギュア教室の先生に、ひきつづき素人丸出しの質問をしまくりました。
めちゃくちゃ前のことですが、リンクへ遊びに行った時のこと、前へは滑ることが出来ても、後ろへはどうしても、ど~~~~~~~しても!1ミリも進むことが出来ず、結局まったく後ろへは進めないまま終わってしまっていました。
その無念を思い出し、先生に後ろに進む方法を質問してみました。
そのコツは、親指に力を入れつつスケート靴の刃の前の方に重心をかける・とのことでした。
ぬぬ、前に重心をかけると後ろに進むとは不思議だなぁ。リンクの製氷が終わったらさっそく試してみよう!
ちなみに、慣れていないと前に重心をかけるときに怖くなり、めっちゃ前かがみになってしまいがちとのこと。う~ん、なるだろうね。そんなへっぴり腰の自分が容易に想像ついてしまいます。でも、前に重心をかけながら氷上できれいに立つなんてほぼほぼ無理な世界じゃないですか??
そんでもって、
どういう話の流れでその話題になったか忘れましたが、リンクの(氷の下にある機械の)メンテナンスに費用がかかるという話を聞きました。出雲のリンクはもう20~30年たってるそうです。春夏になるとその機械を全部取り出し、コンクリートをしいてテニスコートなどにするそうですが、その費用もなかなかかかるとのこと。
夏もリンクを営業するとお金がかかるんですかと聞いたら、う~ん、(機会を取り出してコンクリートを詰めるのも)同じくらいだと私は思いますけどねぇ…とのこと。
年間を通して営業しているリンクは四国・中国地方を合わせても岡山のリンクひとつしかないそう。ここでも通年営業すれば、夏の暑い時期に涼を求めて遊びに来る人がいるとおもうのですが、「夏はみんな海に行ってしまって、案外リンクには来ない」とのこと。う~ん、島根は海が近いからなぁ。そもそも人口が少ないからなかなか採算が取れないのだそうです。
リンクの広い敷地のためには田舎の方がいい気もするけれど、田舎だと今度は客が少なくて経営が厳しくなるとのこと。意外にもリンクは人口の多い所の方がいいんだそうです…
夏も営業すれば選手の人たちがたくさん来るんじゃないですか?それでは採算が取れないんですか?と質問。「う~ん、わたしは選手の人だけでも採算は取れると思うんですけどねぇ…」・・・。先生は営業に口を出せない立場なんでしょうね(>︿<。)
話題は鳥取の米子のリンク復活の話に。
以前あった米子のリンクを復活させようと、無良崇人さんが尽力してくださっているのです。東京出身の武良さんが鳥取のリンク復活のために尽力してくださってるなんて不思議だと私は思っていましたが、先生いわく、武良さんのご両親が鳥取出身とのこと。なるほどぉ~~~~、そういうことだったのか!
先生いわく、鳥取は鳥取市内にもリンクをつくってほしいという要望書が提出されたとのこと。では、鳥取市にリンクができるんですか?!と聞くと、先生はちょっと苦笑いして「出来ないでしょう。要望書が出されたのはもう10年も前の話ですから」とのことでした・・・ダメなのかぁ~~…。
対して京都や大阪は新しいリンクが去年オープンしてましたね。やっぱりリンクの運営には人口が必要なのかぁ・・・山陰のリンクの未来は厳しそうです(‘A`)
ところで、
こちらの出雲のリンクにもスター選手がいらっしゃるのか聞きましたら、いま岡山の高校へ通っている門脇慧丞
あの高橋大輔さんや田中刑事さんを輩出した岡山のリンクで頑張っておられるそうです。世界レベルの選手御用達リンクですね✨⭐️
Youtubeに門脇慧丞さんの全日本選手権での演技がありました!
エレガントな滑りで良いですね✨⭐️ ジュニアとは思えない雑味の無さと上品な雰囲気です。好きなタイプの滑りです✨⭐️
で、
その門脇さんが来週の日曜日にこの出雲のリンクで演技されるというじゃあないですか(湖遊館杯や山陰選手権があるとのこと)。わ~すごいな、観に行こうかなぁ・と思いましたが、コロナの影響で関係者以外は観覧できないとのこと…。ご家族やフィギュア関係者じゃないと観覧できないというわけですね↓↓↓
「先生~~~、私を招待してくださいよぉ~」
「え…(困惑)、わ…分かりました…(受付に)言っておきます…」
図々しく部外者、こっそり観覧しに行くの巻(笑)
ということで、
今週の日曜日も出雲のリンクへ行くことに。
浅田真央さんは見られなかったけれど、スケート教室のちびっ子たちや、未来の山陰のスター門脇さんの演技を観られることになりました✨⭐️
話は、
先ほどリンクでクルクルとスピンしていた少女のことへ(ランダムすぎっ)。
(こんなスピン)
「スピンしてる時って足はいったいどうなってるんですか?」
めちゃくちゃド素人な質問をぶつける(笑)
「あれは円を小さく回ってるんです」
クルクル回転している・というより、回っている円がだんだん小さくなった形がいわゆるスピンと呼ばれるもののようです。おそらく修練していくうちにだんだんとその円は小さくなり、1カ所でクルクルと回転しているように見えるぐらい小さな円で回れるようになるのでしょう。
しかも、ほとんどのスピンは後ろ向きに回っているのだそうです。
(こんなスピンとか後ろ向きに回るなんて!)
ええ~~、すごいな、後ろ向きにクルクル回転してたんだっ!
前向きに回転するスピンもあるそうなのですが、みんな後ろ向きの方が慣れているので前向きにスピンに入る方が難しいと感じるのだそうです。へぇ~~。
ふと、左右両回転のスピンができるという宮原知子さんのことを思い出し、
「それなら、左右両方スピンができる宮原さんは神ですよね✨⭐️」
「ああ、宮原知子さんは上手いですね。宮原さんは日本で一番スケートが上手いんじゃないですか?」
ですよねッ!!
さすが、先生は分かってらっしゃる!!(笑)
「ジャンプは紀平梨花さんとかが注目されてるけれど、スケーティングは宮原さんが一番上手いと思いますね」
やはりプロの目から見ても、途切れることのないあの流れるような宮原さんのスケートの美しさと素晴らしさは別格なのだ…と、お墨付きをもらえて私はものすごい満足感を味わったのでした(*´﹃`*)
今日はサンクスツアーが中止だっていうんで凹みましたが、すごく良い日に切り替わりました✨⭐️(スケート教室の発表会や山陰のスター門脇さんも見られる運びになったし)
いやぁ~、人生塞翁が馬でありますな。
(宮原さんのスケートが分かる人はスケートを見る目があるとのお墨付きも!)
で、
男性スケーターでは誰が一番上手いと思いますか?!とたたみかけるように質問(笑)
「去年末の全日本選手権は観ましたか?」
もちろんですとも✨⭐️(ただしTV観戦)
「羽生結弦さんのあの演技は10点満点を出してるジャッジもいました」
あ~、やっぱり羽生さんきましたかぁ~。
羽生さんというとつい、金メダルや難易度の高いジャンプへの挑戦や人気の程がドーンと先に話題にあがって来がちですが、それ以前に基礎のスケーティングの完成度の高さがあって、その上での「実力」や「人気」なんですよねぇ~✨⭐️
プロの方が改めてそのレベルを称賛されると、分かってたけどっ!でも分かってなかったのかも!すごぉ~~~!!!っとなりました。
わたし的に羽生さんのエピソードで一番感動したのは、羽生さんの子ども時代に指導していたスケートの先生が「特に目立った子ではなかった」的なことを語っておられたのを読んだ時でした。天才や実力者が幼少時から「飛びぬけた才能を感じさせた」というエピソードはもはや定番じゃあないですか。ところが、羽生さんは先生の目から見て凡庸だった。その凡庸だった少年が天才と称される存在に『なった』。これ以上の感動エピソードがありましょうか?
さらに、
私はおやつをせがむアホ犬のように「他にはっ、他には誰がすごいと思いますかっ?!」とすごいスケーター話のおかわりを先生に要求(笑)
先生困惑(笑)
「坂本花織さんが滑っているのをみたことはありますか?ものすごいスピードで近くで見ていると速くて見えないぐらいですよ。テレビではあの速さが分からないと思うんですが」
テレビでしか観たことはありませんが(泣)、坂本さんのそのスピードと迫力、ジャンプの幅のすごさについてはよく語られていると思います。Youtubeでフィギュア観戦していた時のこと、外国の放送で解説が英語だったんですが、坂本さんじゃない日本人選手が出場している時も「サァカモォト!サァカモォト!」と解説者が繰り返し坂本さんを引き合いに出していたのを聞き、きっとリアルで見ている人には凄いんだろうなと思っていた次第です✨⭐️
(2020全日本)
Wアクセルで飛距離が3.53m。トップクラスの男子選手でもこんな数字出せないんじゃぁ・・・?
と、
そのスピードとジャンプ力が話題になりがちな坂本さんですが、私は、ちゃんとそれぞれのプログラムの物語を体現している演技力が坂本さんの一番好きなポイントかも。コケティッシュになったり、ドラマチックになったり、迫力あるカッコいい女性になったり。
マトリックスは坂本さんの力強さにピッタリの演目で最高ですよ.。.:*☆ やはり演技者に合っているものをちゃんと選べているということが、感動に繋がる重要要素ですね✨⭐️
そして有意義なリンク製氷の20分間はあっという間に過ぎたのでした。
いやぁ~、もっといろいろ聞きたかったぐらいですよ✨⭐️(先生は迷惑してたけど(笑))
その後、当日に何かあったら連絡を取る体で「先生ぇ~、連絡先聞いていいですかぁ~?」とスマホを取り出す。
「え…連絡先…ですか…?い・いいですよ…(困惑)(困惑)」
のちに大会当日の滑走順や時刻の表をメールで送って下さる仕事が丁寧な先生。
へっぴり腰でガクガクと後ろへ滑る自主練をする私に「こうやって足を八の字にするんですよっ」と滑り方のコツを教えて下さる親切な先生(笑)
おかげさまで、前は本当に1㎜も後ろへ身体の動かなかった私ですが、めちゃくちゃのろくてガクガクしながらも、なんとか後ろへと進むことが出来るようになりました。
リンクの端を滑っているつもりで、しかし方向がコントロール不可すぎて、何度もリンクの真ん中へ侵入してしまい、先生のお教室の邪魔をしてしまいました…すみません(汗)
そんな感じで3時間ほどリンクで汗を流しました。どっちかっていうと変なところに力が入って、有意義じゃないほうの疲れで汗が出た感じ(笑)
マスクもここまでドボドボになるのか?!と自分でも驚くぐらい汗でぐっしょり濡れました。そうか…運動しない人だったから知らなかったけれど、運動するときには替えのマスクを用意しておかねばならなかったんですね…
1時間に1本しかない電車を逃してはならないので、消灯されて真っ暗になったリンクの外を、迷いそうになりながら駅に向かって走りました。
誰も居ない駅。こわ~~。みんな車で来てるんですね…
気付けば、現地で食べようと用意してきたパンもおにぎりも手付かず。もはや空腹すら忘れて滑っていたようです。閉館時間が来なければ、マヒしていたようにまだ滑っていたのでしょうか。
私は非スポ根人間ですが、なんかスケートって妙に「負けたくない」気分に火が付くスポーツだなと感じました。何に負けたくないかって?下手でしょぼい自分です。
よくスケーターの方が怪我をおして無理に大会に出場しようとされるじゃないですか。
で、
私ら見てる側は「そんなに無理しないでっ(>︿<。) 」って思うわけなんですが、あれは当の本人、すっごく負けたくないんですよ、自分に(笑)
まぁ私は大人(おっつぁん)なんで、翌日筋肉痛で身動き取れなくなるような、わき目もふらないバーニング状態にはなりません(笑)
来週の日曜日は大会が始まる前に、ちょっとだけ後ろ向きに滑る復習をします。
(先生には、会場入りの許可を出したことをあまり人に話さないよう釘をさされましたが、堂々ブログに書いてます(笑) こういうときにはほとんど誰も見に来ないブログで良かったとしみじみ思ふ)