作品139.追憶の貴婦人
kirigami by syandery
↑黒い紙を背景に写真を撮っていますが、本当はこの↓青い紙(左側)を背景にしたかったのです・・・
kirigami by syandery
見てのとおり、紙の大きさが全然足りません・・・
そんなわけで昨日、この青い紙を求めて画材やさんへ走ったのですが、残念ながらもうこのカラーは廃盤に
なっていたらしく、代わりに、いくぶん近いカラーの紙を注文してきました。
青紫の紙が理想だったのですが、もう青しかないとのことで・・・
青い紙が届いてから、紫のインクを吹き付けるとか、対策を考えてみます(´ω`;)
部分拡大↓
kirigami by syandery
作品の題名、 『追憶の貴婦人』 。
この題名を考えながら、ぼんやりとずっと前に見た夢のことを思い出していました。
豪華な刺繍の縁取りが付いた外套に、立派なカールの付いたかつらをかぶった男たち、
ウエストをしぼり、大きくふくらませたスカートのドレスを着る女たちが、屋敷に集まっていた。
おおいにおしゃべりし、高笑いし、盛り上がっている人々。
まるでパーティーのごとき盛り上がりだが、この集まりの本来の目的は、
とある貴婦人の、亡くなった赤ちゃんの哀悼の儀式出席のはず…。
赤ちゃんを失って嘆く夫人のことなど気にもせず、
きらびやかで下品な人々は、何かにかこつけて集まり、たださわぎたいだけなのだった。
そこへひっそり、
誰にもかまわれず、さわぎにも全く参加できる雰囲気もない男(私)が、花を手に、
赤ちゃんの棺に近づく。
”ミケランジェロ” と呼ばれているこの男は顔に黒い大きな傷跡(あざ?)があり、やせぎすで、
おまけに背中を丸めてアゴを突き出して歩く醜い容貌で、本人もそれを自覚してか、
華やかなかつらを付けることもなく、地味な色の外套を着ていた。
(※画家のミケランジェロも鼻が曲がった醜い容姿だったそうなので、そうあだ名された?)
ミケランジェロは赤ちゃんの棺のふたを開け、花を入れてやった。
彼はこの赤ちゃんの母である夫人に恋していたので、憐れみを感じていたのだ。
それを見ていた婦人の召し使いが、
『まぁ、はなを添えてくださっている方がいるわ』 と、感嘆の声をあげているのを聞いた。
また、
開いた棺からチラと、腐敗しはじめている赤ちゃんの遺体をのぞき見て、
『ヌルヌルだ』 と、気味悪げに言い捨てた者もいた。
時・ところが変わり、
ミケランジェロは、白い10センチ幅ぐらいのレースを手に悩んでいた。
白いカーテンの、寸足らずの部分をこれで補えるか?と考えているのである。
そして、やっぱり無理かな、とやめようとすると、女(あの赤ちゃんの母親) が、
それを付けて外からのぞき見られないようにしないといけない・と言う。
カーテンが寸足らずで、窓ガラスが少し見えているのである。
ミケランジェロは、この女の愛人として彼女の邸宅を訪れるようになっていたのだろうか。
女はミケランジェロを愛人としながらも、彼のような男を出入りさせていることを
人には知られたくないと、思っているのかもしれない。
夢はそこまでで、夢なので、何のオチも意味もありません・・・
でも、この夢は強く印象に残っていて、時々ふと思い出すのでした。