オリガミ ヲ キリガミ オカルティー(総合)

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京都・大原②三千院・美しい…



大原まで来ておいて、
入場料が高かったら三千院は見なくていいや
などというとんでもない気持ちで門をくぐる
生粋の貧乏人のしゃんでり~です。
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さて、入場料を確かめてみると
おとな700円
ふむ。
京都の町のちっちゃいお寺と同じぐらいの値段です。
規模の大きな三千院でこの値段ならお得感があります。

観覧してみることにしました。

それにしても、
何の予備知識もなく入ったものでして、
「いったい何があるんだろう?」
と、
ぼんやりした気持ちで入っていったのでした。

まあそれが良かったといえば良かったのかもしれません。

建物の間にあるわずかな空間も、
何か小さな物語性を感じさせます。
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おだやかな海原の中に浮かぶ
平和な南国の島のようです(笑)


『盗むな・奪うな・頼るな・溺れるな・乱すなetc...』
廊下には数々の戒めの言葉が。
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それにしても、何で印刷ものなのよ(笑)
歴史あるお寺なら住職さんの美しい毛筆で書いてほしかったわ。


せっかくの風情を台無しにする
無粋な廊下を抜けて建物に入ると(笑)、

わー、これぞ和の建築・シンプルの極み!
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建物内が古くなった濃い色の木造なので、
外から入り込む光がより一層まぶしく感じます。

まぶしくて一瞬かすんで見える景色の中に
静かな緑が光をまとっている。
それはつやのある床の品格も相まって、
極上の和の静寂を演出する。

あぁ、和風建築の、これが素晴らしさなのか。
いいなぁ~。


そして、
さらに建物の奥へ進むと、

広い畳の空間と、
その奥に広がるパノラマの景色。
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おもわず、この空間に足を踏み入れた人たちが
パノラマの景色に吸い込まれるように縁側に向かい、
「うわ~綺麗」と感嘆の声を漏らしていました。
私も内心、同じ気持ちでした。
(一人旅なので何も口に出さない)


広間の2面が、存分に庭を鑑賞できる贅沢な造りです。
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ここは『客殿』というそうで、
平安時代には龍禅院(りゅうぜんいん)と呼ばれていたそうです。
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平安時代の人は小っちゃかったから、
この大きな広間がさらに大きく感じられたに違いありません。
時代を超えて、
この空間に足を踏み入れた人たちは
パノラマの景色に圧倒されたのでしょうね。
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一部の隙もない美しい庭です。
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明るい緑に囲まれた西洋の庭も大好きですが、
湿度と落ち着きのある和の庭も大好きです。

西洋の庭は計算どおりに緑をクリエイトしている感じがしますが、
和の庭は自然な植物の生育を妨げすぎないよう
呼吸を合わせながらつくりあげている感じがします。

和の庭に落ち着きを感じるのは、
日本人の、植物の意思も尊重する気持ちと
自然と協調するあり方が
限りなく摩擦を軽減しているからかもしれません。
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何という贅沢な空間、贅沢な時間…

美しい庭 > 3万円のディナー
美しい庭 > ブルガリのビジュー
美しい庭 > イケメンのエスコート

↑と思えてくるのは私が歳をとったからでしょうか?(笑)


あぁあ、うつくしぃ~。
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意識せず、ぺたっと縁側に座り込んでしまう自分に驚きます。
他の人も同じ心理になったようで、
そうしなきゃいけないわけでもないのに
次々と人が縁側にぺたっと座っちゃってました(笑)

限りなく落ち着く空間を見つけると
人はぺたんと座ってしまうようです(^◇^)

座り込んだ縁側の目の前には小さな池が。
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ぼへ~~~っと池をのぞいていたら、
小さな魚がいることに気付きました。

なんとなく魚を目で追っていると、
魚の泳ぎ方がなんだかおかしな気がして、
目を凝らしてよ~く注視してみたら・・・


こ・これは・・・
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ヤモリ・・・じゃなくて、
水の中にいるやつはイモリというのだと
教科書で習ったことがあります。

これがイモリというやつなのか!
初めて見たかも!

しかし、そうなると
頭の中はタレントの井森美幸さんのイメージでいっぱいに(笑)
たちまち静寂に浸る集中力がなくなってしまい、
休憩をやめて立ち上がったのでした・・・


時を忘れたかのように閑談するご夫婦。
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おとなデート、いいですね。


ステキな苔の帽子をかぶってるな~♪かわいい。
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本当にどこから切り取っても美しい景色です。
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逆光の美。
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窓から見える木ひとつとっても、
空間を駆使した日本画のよう。
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木のうねり具合なんて調整できるはずないのに、
まるで計算された構図のように見えるのは、
自然をそのように見せる建築だからなのでしょうか?

奥が深い…!

自然は蹂躙するものにあらず。
それを活かす道を模索することこそが
和の真髄なり。

とか、
マンガに出てくるお師匠さんが言ってそう。



次の間へ移動する際、廊下などから見える空間。
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これまたどこをとっても美しい・・・


さすが三千院
永く名所であり続ける所というのは
それなりに理由があったんだなぁと感心。


水場にもあの可憐な花が茂っています。
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なんて絶妙なバランスで茂っているんだ!


本当に、どこから見る景色も隙がないなぁ~
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高度な感覚を全てにはりめぐらせた空間美
おそるべし!

しかしこの感覚、
外国の人にも理解できるのかなぁ?
日本人の培ってきた美的感覚というのは
外国のそれとはだいぶ価値観が違うように思うけれど。


見える景色どれもが見逃せない美しさで、
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いちいち立ち止まってはシャッターを押す…の繰り返しで、
なかなか前に進めないのでした(笑)


まだまだ先があります、三千院