作品175.夜涼み
前回の『制作過程』からのつづきです。
切り紙を切りすすめていって、
だいぶ切れました。
切り紙を展開します。
だいぶ切り紙の出来上がりの様子が分かってきました。
展開しました。タテ4つ折りです。
切り紙作品175の「夜涼み」(よすずみ)です。
夕涼みという言葉は有名ですが、
夜涼みという言葉も、あるのでした。
本当に暑い夏は、夕方じゃまだ暑い。
熱帯夜。
寝付けずにふと屋外へ出る。
熱気と湿度がまだ残る闇の草むらには、
息をひそめてたくさんの虫が
休むことも惜しんで
短い命を生きている。
もうすぐ丸くなる月が
塵あくたの営みをうすく照らすが、
彼らがその生涯で満月を見られることは、
幾度も、ない。
という感じでしょうか。
白く爽やかな夏の切り紙をつくろうとして、
出来上がったのは、
熱帯夜の蒸し蒸ししたイメージの切り紙でした。
展開してみるまで、
出来上がりイメージは自分でも分からないのでした。