岡山の最上稲荷 昭和レトロな参道に興奮!
岡山日帰り旅行、
『岡山の宝福寺』のつづきです。
岡山旅行当日は曇り&少雨で、
時にこのように霧がたちこめたりしていました。
景色が見えな~い。
さて、
バスが最上稲荷(さいじょういなり)に着き、
まずは昼食をとるということでした。
正直、すんごい格安旅行だったので
昼食は持ち込みかと思っていました。
まさか昼食もついてるなんて!
お弁当でも出るのかな?公園とかで食べる?
おにぎり一個ぐらいだったりするのかな…
などとあれこれ考えながら
案内されるままについて行きました。
え、え、何?この細~い通り道…
このごろのちょっと大きくなった
ブラマヨの小杉さんとかだったら通れないであろう。
そんなふうに考えてしまうほどの狭さです。
こ・この住宅街の通り道をくぐり抜けたところに
ごはんを食べるところがあるんだろうか?
ドキドキ…
そして通りを抜けた所には、
なんと、
昭和レトロな商店街風景色!
素敵です.。.:*☆
正直、このツアーの中で一番
この景色に感動しました。
その中にある、これまた良い感じに昭和風なお店。
そこへ案内されました。
すごい!お店に座って食べられるのか!
これまた店内も、昭和にタイムスリップ気分を味わわせてくれます。
黄ばんだのれん、メニューの値段の上に貼られた新しい手書きの値段。
額縁が無かったからビニール袋に入れて飾った写真。
良い感じのこなれ具合です。
40~50年ぐらい前って
きっと国全体がエネルギッシュで、雑多で、
こういう所で時間を惜しむ民衆が
ちゃっと入って、ちゃっとご飯を食べていたに違いありません。
バタバタと活気のある当時の店内の様子が
思い浮かぶようです。
げた箱もなく、階段前にごちゃごちゃと並んだ靴。
その靴の外周にさらに自分の靴を脱いで、
人の靴を踏まないようジャンプして上がる。
階段をワラワラとあがっていくと、
ベニヤ板と波板で作られた急ごしらえ感まんさいの簡易通路が。
そこをうねうねと進みました。
きっとお店が繁盛していて、部屋が足らなくなって、
あわてて増築したのでしょう。
なんかそういう活気も
昭和を感じさせてワクワクします。
通された部屋もこれまた昭和感。
良いなぁ~。
もう、昭和感にテンション何度も上がります。
なんか広島の鞆の浦(とものうら)に行って以来、
昭和レトロが好きになってしまったようです。
ああ、
食事内容も昭和のツアー風で良いですねぇ~。
私は豪華なフレンチよりも簡素で大衆的な和の料理のほうが
ほっこりして好きなんですよ。
器に生卵がゴロンとか、昔の食堂っぽいじゃないですか。
なんと、左のあったかいお寿司には
薄いんですけど松茸が2枚入っていました!
まさか格安ツアーで松茸を食べることになるとは!
ちなみに笑ったのが、
母が自分のところにお饅頭がないと思って
「すみませ~ん、私のところお饅頭ないんですけど」
とお店の人に声をかけると、
「それ、4つに切ってあります」と。
よく見るとお饅頭は4つに切ってある。
なんと、
4人にお饅頭1つだったんですね(笑)
戦後すぐの時代を体験した人はけっこう甘いもの好きが多かったりして、
何故かというと、当時は甘いものが貴重で
なかなか食べられなかったんですね。
で、
その頃の記憶や憧れがあるから、
国が豊かになって甘いものが簡単に手に入るようになると、
すごく甘党になっちゃった、と。
そういう人が近所にも居てました。
お饅頭を大事そうに4つに分けて食べる。
戦後の、甘いものへのときめきを
疑似体験したようでいい感じでした(笑)
さて、食事が終わったら各自、
最上稲荷に向かって参道の商店をゆるやかに上っていきます。
もう、この参道の商店が
これまた昭和を良い感じに残しているんですよ。
昭和から平成になっても、
すぐに風景が変わっていったわけではなく、
徐々に昭和のものが新しいものに切り替わっていったわけで、
そういう意味では、
若い人にもほんのりと昭和感が記憶としてあると思うんですよ。
そういう懐かしさと、
失われたと思っていた時代の雰囲気が
ここに残っていたという驚きと発見。
若い人にとっても、年配の人にとっても、
何か胸に迫って来るものがあると思うんです。
そんな昭和レトロな参道の商店の写真を
つぁ~っと並べてみますね。
(急いで撮ったので雑ですが)
「あのぉ~、トイレはどこですか?」
「この通路の向こうを曲がったところです」
先ほどのお食事処のお手洗いは
この商店の通路を抜けて行ったところでした。
何だかそういうのも昭和風味です。
ごくちっちゃい郵便ポスト。
都会の人が見たら小ささにキュンとくるでしょう。
(うちの地域周辺もこの大きさですが(笑))
招き猫や商売繁盛のお飾り、なぜかおちょこやとっくり。
御目出度げなものがぎっしりと並べられています。
招き猫も白い片手上げのレトロタイプです。
提灯やおみこしのディスプレイ。
おせんべいやあられ。
何だかお祭りの喧騒の後のような切なさが
胸をよぎったのは何故だろう…
商店がなくなって更地になっている所もところどころあり、
そこから、向こうの山や住宅が見えました。
住宅もなんだか昭和感ですね。
この作業小屋?、やや傾いているような?
そういえば子供の頃は、やや傾いた壁や門がたまに見られましたね。
今は無くなりつつある風景になりました。
提灯。三度笠。天然石。昭和感。
シャッターの下りてる店もたくさんありました。
緩やかに寂れるうら悲しさが漂っています。
この昭和の時間を切り取ったかのような風情の価値を
もっとたくさんに人に知ってもらえたらいいのに…
なんだかキュンとくる景色でしょう?
何にキュンと来るのか分かりませんが(笑)
取って付けたみたいな電飾かな。
白塗りの壁。ところどころ波板と木材で補修された通り。
何かがきっと、懐かしい。
良いなぁ~この食堂。
宝福寺で紅葉を見て湯豆腐を食べた後は、
最上稲荷を詣で、帰り、薄暗くなったころには
この食堂で晩御飯。
どうです?
渋いオトナのデートコースはこれで決まりでしょう。
波板の風よけとベニヤ板・木材、ときどきビニール。
ゆずせんべいが名物らしい。
薄暗い通路に煌々とともる商店の白い照明。
この武骨さに消えゆく昭和の残り香を感じる。
切ないけれど、なんか良い。
ゆずせんべいの製造される様子が見えるようになっています。
自動的に焼かれた小さなおせんべいが
鉄板からコロコロ~っと
下の木箱に落とされていきます。
なるほど、こういうふうに作られていたんですね。
ここで地酒?を購入。
何だか子供の頃に入ったことがあるような既視感。
こういうお店、昔たくさんありましたね。
演歌のコンサートを告知するポスター。
昔は上に裸の電球がついていたんでしょうか。
ビビ…じじじ…と点滅していたのでしょうか。
そんなかつては存在した(であろう)光景を思い浮かべると
切なさマックスです
(´;ω;`)
昭和レトロな参道を
皆さんにも味わっていただけましたでしょうか?
「今度の旅行、どこにしましょう?」
ここでしょう。
この昭和通りが温存されて今後も残っていくよう、
ここを詣でてお土産いっぱい買って帰って下さい。
来年、
平成も終わり、新しい時代に入る。そんな中わずかに残る昭和。
失われたらもう二度と戻ってこないから。
さて、
参道の商店を抜けたその向こうに
いよいよ最上稲荷らしき建物の屋根が見えてきました。
最上稲荷につづく ⇒