ちょっと不思議な話⑫ホテルの一人部屋で
『積極的に話すほどじゃないけど、ちょっと不思議だったなあと思う体験談を書いてみるシリーズ』といううたい文句で、取るに足らないレベルの不思議体験談をちょこちょこ書いてきて、今回で12話目になるわけですけど、今回の話は”ちょっと不思議”という可愛いニュアンスからは外れるかもしれません。『ちょっと不思議な話』というより『ちょっと不気味な話』という感じかもしれません…
私の兄弟は海外勤務で、某アジアの国で働いており、現地の女性と結婚して暮らしています。なので、結婚式のときや、兄弟に子供が生まれたときなど、何度かその国や周辺国に行っています。
何の行事のときかは忘れましたが、両親と自分との3人で兄弟の住んでいる国へ行ったときのことです。ホテルの宿泊で、両親は2人部屋に泊まり、奇数で余った感じの私は一人で別の部屋に泊まることになりました。
その部屋は一人で泊まるには広くさみしい感じだったのですが、ホテルに着いた時にはすでに夜だったので、とくに部屋のライトを明るくするでもなし、ベッドの横でただトランクの中の荷物をさわっていました。
するとなぜか、急にものすごく悲観的な気持ちに襲われ、「私はもう死ななければならないんだ」という思いにとらわれたのです。「まだ人生で何もできていないのに、こんな若さで死ななければならないなんて」と、無念な気持ちになって、悲しくてひとりでむせび泣いていました。
そして、泣き疲れていつの間にかベッドで寝ていました。
ふと眠りが浅くなった時、何かペチャクチャペチャクチャと早送りの音声のような、騒がしい小声が聞こえてきたのでうっすらと意識が覚めました。何かペチャクチャとしゃべっているものが自分の頭のすぐ近くに居ることに気付きましたが、体が動きません。目も開きません。
しかし、目を開いて見なくても、なぜか”それ”の姿が分かったのでした。
青黒くドロドロと渦巻くものが宙に浮いて私を見おろしているのです。その渦巻きには無数の小さな顔が溶岩のあぶくのようにブツブツと浮かび上がっては消え、渦巻きの中からまた顔が浮かび上がってはあぶくがはじけるように消え…を繰り返していて、それらの顔が各々にペチャクチャとしゃべっているのです。
それら顔のひとつひとつは個別の存在のようであって、しかしなぜかまとめて一つの生き物のようで、それぞれがペチャクチャとしゃべっているのに、一定のリズムで声が合い、またそれぞれがペチャクチャしゃべりだしたかと思うと、また声が合い…を、溶岩のあぶくのような渦巻きと共に延々と繰り返しています。
上手く表現できませんが、
2秒ペチャクチャしゃべって、1秒みんな声が合って、また2秒ペチャクチャしゃべって、1秒声が合って、を繰り返している感じでした↓
「負けたら殺られる」と強く感じ、体は動きませんでしたが「お前らには絶対殺られない!」「私は絶対に負けない!」と強く念で対抗し続けました。正直、そうするしかできませんでした。
そのまま気を失って寝ていたようで、次に目覚めたときは体が動き、あのへんな妖怪も居ませんでした。
あの妖怪みたいなものが何だったのか結局分からずじまいでしたが、気で負けていたらやばかったのではないかなと思いました。誰かあの部屋で無念の死でもとげたのでしょうか?
親兄弟に話してもこういった話を信じないだろうし、件の部屋もその日一泊だったので、結局あの怖かった体験を旅行中誰にも話さなかったし、その後も何となく禍々しいという気持ちもあって、特にこのことを人に話したことは多分ないです。
無かったのですが…
先日、
youtubeの山口敏太郎氏の『ATLASラジオ』を聴いていた時、ちかみつさんという霊的能力のある方が山口氏の質問にいろいろ答えておられて、
3:51辺りから以下のようなやり取りがありました↓
山口氏「魔物っていうのはどうやって構成されるんですか、人の霊と動物の霊が混じって出来るんですか」
ちかみつ氏「観察の結果なんですけど、いろんな人の憎しみ、悲しみ、そねみ、怒り、苦しさ、悔しさ、妬み、痛み…これらがコーヒーのようにブレンド状態とか、こう…」
山口氏「凝り固まるんですか」
ちかみつ氏「ヴォルテックスのように念が回転して、生命を持って、悲劇的な感情の所に生命として誕生したのが鬼です」
ネガティヴな念がブレンドして、回転して、生命を持つ・・・
私がホテルで遭遇したあの妖怪と感覚的にすごく一致します…。あの渦巻く溶岩のようなものは、様々な人の悪念が寄り集まって生命を持った鬼、つまり悪霊のかたまりだったのでしょうか?
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●余談●
これまでにも私なりに「あれは何だったのだろう」という想いから、いちおう本で妖怪などを調べ、正体を探したりもしました。
で、
世界のモンスターなどを紹介した本の中に「レギオン」という、顔のいっぱいくっ付いて塊になった悪霊を見つけ、「あのホテルで見た妖怪はレギオンという悪霊だったんだろうか?」と、とりあえずそれで納得し、そのレギオンの載った本を購入したのでした。
今回、件の妖怪の話をブログに書くことにしたので、「レギオン」の載ったページの写真を撮ろうと、世界のモンスターの本を久々に本の保管ケースから引っ張り出してきました。
が、
レギオンが載っていない!
そんな馬鹿な…岩みたいな顔が4つくっ付いた怖いあのイラストはどこいった?
何度チェックし直してもレギオンのページは見つかりませんでした。
私は妖怪とかモンスターなどは虫と同じくらい嫌いなので、他の理由でこういった本を買う理由がありません。何だろう、これ・・・もしかして「マンデラ効果」が起きた?(南アフリカのネルソン・マンデラ氏が長い牢獄生活を終えて出てきた、という事実があるにもかかわらず、「牢獄で死んだ」と記憶している人が非常に多い不思議から、事実と違う認識を持っている人が多い現象のことを「マンデラ効果」と呼ぶ…らしい)
「マンデラ効果」が起こる理由として、ムー誌には、タイムトラベラーが未来から過去に飛んで、何かを変更することで、いろいろな”事実”が変わってしまう(タイムラインが変わる?)と説明されていたような。うろ覚えですけど。
その変化(認識のずれ)というのが結構細かく、多岐にわたっていて、ピカチュウのシッポを黒と認識している人が多いとか小さいこともいっぱいあるようです。
で、実はタイムマシンがもう開発されていて、実験が繰り返されているので、かなり認識のずれが世界的に広範囲に出てきてしまっている・みたいな話だったと思います。
この頃わたしも漫画を読み直した時「あれ、おかしい、ここはこういう展開とセリフがあったはずなのに」ということなどがぼちぼちありまして、まあ記憶力がやばいのだと言われればそれまでですが、 絵の細部までけっこう記憶が鮮明だったりするので、そうじゃない”事実”を目の前にすると、キツネにつままれたような感覚に陥ります。
何人かでとある漫画のことを語っていて、あるシーンで記憶が二手に分かれてしまったことがあって、けっきょく私の記憶していたシーンは無かったのですが、まったく同じシーンの記憶を持っていた人が居たときは不思議でした。
話は脱線しましたが、
私の持っていた本の「レギオン」の怖いイラストをお見せしたかったのに、けっきょくなくて残念です(しょんぼり)。
&このブログを書いている途中にインターネットのアクセスが切れてしまい、ルーターの電源を入れ直しに行かねばならなかったりと、なんかちょっと不気味です。
実は、あの時ふり切れたと思っていた悪霊に取りつかれていました・とかいうオチだったら嫌だな…。そういえば、ちかみつ氏の話では、憑かれてる人は体の調子が悪くなるということでしたが、私は病院に行っても原因の見つからない体調不良に長年悩まされています・・・
(ㅇㅁㅇ;) もしかして…
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関係ないですけど、顔がいっぱい・で思い出すのはいつもこの聖闘士星矢の巨蟹宮のシーンです(笑)
このシーンはちゃんと記憶どおり、存在したのでホッとしました。
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●ちょっと不思議な話シリーズ