オリガミ ヲ キリガミ オカルティー(総合)

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ニジンスキーというより、プル様はプル様だった件②

 
 

バレエ団を解雇されたニジンスキーの為に
新しいバレエ団を立ち上げたディアギレフ(セリョージャ)

そして1912年、
ディアギレフのバレエ団でニジンスキーの代表作、
『薔薇の精』を初演。
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性を超越した薔薇の精・ニジンスキー
彼は従来の腕のはこびを無視してひじを深く曲げ、
手首をだらりと下げた。
 
『薔薇の精』は大絶賛だった。
 
 
しかし、
そんな彼にも苦手な踊りがあった。
 
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”男女の恋愛”を踊ることができないのだった。
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無性の美・薔薇の精を演じることはできても…


そのことに本能的に危機を感じたセリョージャは、
ニジンスキーにバレエの振り付けをするよう提案する。
そうして、
ニジンスキー『牧神の午後』の振り付けに着手し始めた。


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さかのぼって1911年のこと、
ニジンスキーは哀れな道化・ペトルーシュカを演じていた。
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操り人形になりきっていた彼は、
首を傾げ続けて踊っていた。

それは舞台の外でも…

パリの寵児・ジャン・コクトーと会った時にも
ニジンスキーの首は道化のように傾げられたままだった。
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コクトーは後に友人に語っている。
ニジンスキーというのは変な奴だった。
僕の思っていたような天才ではなかった…と。


 
コクトーには理解できなかった。
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翼を持った者には腕がない、
腕がある者には翼がない、ということを。
(超越した天才性の持ち主は、現実社会を生きる力がない)


夢みるコクトーは、
美しい腕と白い翼を持つ者の出現を期待する
(天才性も実社会での素晴らしさも持ち合わせる者を。)
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この世ならぬ者を期待する人間を、ニジンスキーは避ける。
(勝手に完璧な人間像を期待されても困るというもの…)



今回もまた言ってしまいますが、

人に勝手に期待するというのは

幼稚な行為なのです。



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新作バレエの振り付けに奮闘するニジンスキー
(常人を越えた感覚のまま、人にもそれを求める難しさよ…)
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こうしてニジンスキーが振り付けを担当することで、
フォーキンはお払い箱になってしまうのだった。
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ニジンスキーの特異性を身近に見てきて
彼の未来を心配していたフォーキンだが、
彼はニジンスキーの傍らに居てやることは出来なくなったのだった。


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1912年、
『牧神の午後』が初演される。

それは、ニジンスキーの代名詞でもある跳躍を
一つも入れない画期的なものであった。
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(その意図については諸説ありますが、
私が一番印象に残っている説は、バレエ(男性舞踊手)の魅力は
跳躍だけではないと示すためだった・というものです。)
 

画期的なのはそれだけでは無く…

恋していた妖精に去られた牧神の失意の表現のため(?)、
観衆の面前で自慰行為をやっちゃったニジンスキーなのであった…

この作品はバレエ史上最も物議をかもす作品となった。


落ち込むニジンスキーを飴ムチ作戦で操縦するセリョージャ
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本来、同性愛者では無いノンケのニジンスキーにとって、
よりどころになっているのは純愛であったのに、
セリョージャは不実な願望を持つ男だった。
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ニジンスキーのどこかで、糸がふき千切れそうになっている…


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ニジンスキーのことを案じながらバレエ団を去った
フォーキンだったが、彼は退団後も、
バレエ団のことをつぶさに知ることができた。
なぜなら、
ニジンスキーの助手として入団したミミ
マメに手紙をよこしてくれたからだった。


ミミはあるとき目撃してしまう。

異常な様子で階段を走り下りていくニジンスキー
扉の向こうで涙を流しているセリョージャ
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それはニジンスキーセリョージャ破局であった。
 
 
しかし、時を置かずして


セリョージャの部屋を訪ねて来る美少年が。

 
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(セリョージャの浮気性にニジンスキーは耐えられなくなった様子)


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バレエ団は南米公演への船旅に出たが、
セリョージャは船に同乗していなかった。

まさにその船上で、
ニジンスキーロモラ(新人団員)にプロポーズしたのだった。
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二人はブエノスアイレスに到着して
すぐに式を挙げたのだった。
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ニジンスキーの結婚を知ったフォーキン
『来るべき時が来た』と感じていた。

 


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ニジンスキーの結婚に怒ったセリョージャは彼を解雇し、
ニジンスキーの踊った代表作の数々の使用を禁止した。
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ニジンスキーが振り付けた『牧神の午後』でさえも…(小さい男~)


翼をもがれた。
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その後、
ニジンスキーはたった12人のバレエ団を結成する。

現実社会を巧みに生きることのできない彼に
バレエ団のマネジメントをできるわけがないと
フォーキンは遠くから心配していた。


なんとか阻止されていないわずかな作品で舞台に立つが、
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そこにはもう、黄金の光の出現は無かった。


娘が生まれ、バレエ団の運営に神経を使い、
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現実社会に消耗したニジンスキー
黄金の光を背負う憑依は訪れるはずもなく…


高熱で3日間しか出演できなかった彼のバレエ団は
あっけなく瓦解する。
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追い打ちをかけるように、第一次世界大戦が勃発。
ニジンスキーは軟禁状態になり、踊ることも出来ず…



大戦後、
開放されたニジンスキーはロシアバレエ団の舞台に度々立ち、

セリョージャとまた顔を突き合わせることになる。
(バレエ団もニジンスキーも仕事に困っていたのでしょうがなく。)
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しかし、妻のロモラ
ニジンスキーを奪った女」として団員に冷たくあしらわれる。
(実際はセリョージャと破局したニジンスキーが結婚しただけだから、
ロモラへのやっかみはお門違いすぎですね。)

ニジンスキーは再びロシアバレエ団とたもとを分かつ。


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1919年、
フォーキンは怖れていたニュースを耳にする。
ニジンスキー、発狂』
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ロモラはふさぎこみがちな夫を心配して長い散歩をしていた。
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ニジンスキーは突然立ち止まり、

それきり誰の問いかけにも答えることが無かった…
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自己の世界へ飛翔してしまったニジンスキー



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ニジンスキー発狂の知らせを聞き、
フォーキンは思う。
「もしあの時ニジンスキーが結婚しなかったら…」

しかし、
たとえ世俗のチリが彼から黄金の光を奪ったのだとしても、
人間として愛するものを得たいと思うことの
どこがいけないというのか?と。
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踊る純白の翼をもってこの世に舞い来たったニジンスキーに、
神は、地上での幸福を紡ぐ腕を与えなかった…


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1919年に発病して以来、30年間、
ニジンスキーは正気に戻ることが無かった。
(人生の半分以上)

1950年、ニジンスキーの娘キラ
フィレンツェ『薔薇の精』を踊る男を幻視。
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その同じ時刻にニジンスキー
ベッドの中で腕を頭上で深く曲げ、
『薔薇の精』を踊る仕草をしながらこの世を去った。


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こちらにアップした画像(内容)はだいぶはしょったものです。
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深い内容を山岸涼子先生の『牧神の午後』(朝日ソノラマ)
味わっていただければと思います。


・☆。・゜。・。・゜・☆。・゜。・。・゜・☆。・゜。・。・゜・☆。


肉体に縛られることから解放されたニジンスキー
最も輝かしかった頃の自分に戻り、
永遠に『薔薇の精』を踊っているのかも知れません…

誰も持ちえない黄金の光に輝いたニジンスキーだけど、
あまりにも悲しい『生きにくさ』の闇
背負って生きていたわけで…


んで

プル様の皇帝様度数120%の『ニジンスキーに捧ぐ』を観て、
うんうん、ロシアの誇るニジンスキーの、
そのバレエの軌跡をポーズ・ポーズで取り入れたわけですね。
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彼のバレエでの輝きの部分を表現したわけですね?
プル様らしく、皇帝感あふるる
強く男らしいプログラムでありましたね。


と、勝手に解釈していたのですが、

Number誌のプル様のインタビューに
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ニジンスキーとは何者であったかをしっかりと理解したうえで
プログラムに取りかかりました』

・・・・・。

プル様的には、
忠実にニジンスキーという人を体現した感じ…?


何というか、

いい意味でも惜しい部分でも、
プル様は何を演じてもプル様であり、
どんなものを演じても皇帝感あふるる個性が隠し切れない方なのだ、
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というイメージです。私の中では。


俳優さんでもモデルさんでも、
どんなふうに演じても、撮られても、
「その人である」という個性がたつ人と、

いろいろな役柄に、あるいは被写体として
自分の印象をカメレオンのように変える「憑依型」
の人が居るわけで、
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フィギュアにもそういう傾向は
あるのではと思われます。

プル様は前者の「個性がたつ人」だと思われます。


ナイーブで、いじめられっ子で、口下手で、
コミュニケーションが苦手で、生きるのが下手で、
男女のことも得意じゃなくて、
踊っているとき以外はいかにも生きづらそうな
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(西洋人らしくないルックスであだ名は日本人だったらしい)


強気で?虐められるわけもなくて、意見もがっつり言えて、
誰にも臆することなく振る舞えて、
たぶん女性にモテる自負があって(笑)、
望むものは自分で切り拓くパワフルなプル様
「演じよう!」と思ったのは何故だろう?
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(ジャンプ(跳躍)についても、
スポーツとしてより高度なジャンプを推奨したプル様と、
芸術がアクロバティックなものに偏らないよう
跳躍をあえて否定した?ニジンスキー
何だか対照的に思えます。)



私なりに考えた結論ですが、

ロシア語の本では【ロシア人の英雄的舞踊家
として、すごく力強くニジンスキーが描かれていて、
作曲家もプル様も、
そっちの本を読んだに違いない…‼
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と。それ以外思いつかない(笑)



では

羽生さんがプル様へのリスペクトを込めて演じる
ニジンスキーに捧ぐ』改め、『オリジン』は
どんな感じでニジンスキーが表現されているのかな?
と思って改めて演技を鑑賞してみたところ、

2018 11.3 GP Finland FS Yuzuru HANYU

うん。これは

ニジンスキー  ⇔  プル様『ニジンスキーに捧ぐ』

プル様『ニジンスキーに捧ぐ』  ⇔  羽生さん『オリジン』

ニジンスキー ≠ 羽生さん『オリジン』

ですね。
『オリジン』にニジンスキーのかげは影響していないっぽい(多分)。


しかし
ちょっと惜しいと思いましたね。

本気でニジンスキーという人を演じたなら、
たぶん羽生さんのほうがプル様のそれよりも、近い。
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何が近いかというと、属性?

心や魂の属性が、羽生さんのがニジンスキー
より近いのではという気がするので、
ニジンスキーを演じたら
プル様にきっと勝てただろうとちょっと思ったのでした。
(勝つことを望んだわけではないからオリジンなのだと思われますが。)

属性が近ければ
天国で永遠に『薔薇の精』を踊るニジンスキー
その演技に降りて来てくれたかもしれないし?
(ニジンスキーは日本に興味があったそうです)


というオカルティーで、
今日はもう〆る(笑)
遅い時間になっちゃったしね。


タイトルは何だっけ?
ニジンスキーにというより、プル様はプル様だった件』
だったなぁ~(笑)


・☆。・゜。・。・゜・☆。・゜。・。・゜・☆。・゜。・。・゜・☆。


明日から世界選手権を観ようと思って、
今日のうちにつくしを摘み、はかまを取って
下ごしらえをしておきました。
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明日の放送までにつくしの佃煮を作る!